バラックとポドルスキーのケンカ

バラックとポルディ
W杯予選のウェールズ戦の途中、ポドルスキーがバラックに平手打ちをした
…という事件の後、まだいまだにドイツのマスコミはこの話で盛り上がっています。
昨日のこのブログの実況では、その間(67分頃から72分頃)について、
「ミーチョがえらい事になっている!」とそちらに慌てていたので、
すっぽりと実況が抜けています(笑)。
いろいろと期待しておいで下さった方々には申し訳ないです。

いやー、しかし結構本気でビンタしていましたね。
上の写真は前半、まだ仲良く肩を組んでいた時の写真です。

最近では色々と批判の的だったバラックと人気のポドルスキーですが、
今回ばかりは世論はバラックを支持する声が多いようです。

ユーロ後のバラックと代表首脳陣との問題…レーヴ監督への批判発言、
ビアホフマネージャーとの確執などの際、バラックは謝罪だけで許されていました。

そして今回のポドルスキーも後でバラックに謝罪したという事で、
罰金も懲罰も無しに放免されたというのは、
脱走クラニーが直ちに代表から永久追放となった事と比較して考えると
どう見ても現在の首脳陣は「いなくなると困るプレーヤーには甘い」と見えます。
まあまあ、穏便に、仲良く、なっ?
と無理矢理終わらせたような感じがします。
だからこそマスコミも世論もまだ納得していないのでしょう。

では、改めてもう一度今回の事件を見直してみましょう。

投稿者 kota : 16:09 | サッカー・他のスポーツ
                                      スポンサードリンク

サッカー専門誌であれ、日刊紙であれ、週刊誌であれ、この話題で持ち切りなのですが、
この時の2人の対話を「ビルト」が聞き取って書き起こしてくれているので、
このセリフをお借りして転載させて頂きます。
毎度ですが、訳は適当です。きっちり翻訳して下さる方、歓迎です。


●67分、ドイツは2−0とリードしていた為、ずいぶんと気が弛んだ様子になっていました。
ポドルスキーがツヴァイカンプ(1対1の競り合い)に負けてボールを失ったので、
少し離れた所に居たバラックがちょっと激しい口調で
「Konzentrier' dich endlich mal, beweg' dich! Denk an die Laufwege, reiß dich zusammen, spiel nicht so schlecht.」と叫びました。
ま、ちゃんとしろよ、コース取りを考えろよ。ちゃんと走れよ。なのでしょうか?
それに対してポドルスキーは咄嗟に反論します。
「Halt's Maul! Lauf selber, du A...loch!」
うるっさいなー!しつこいよ。自分こそ。穴野郎?的な感じですね。

●バラックがやって来て、険悪なムードに。
最初はただの口げんかだったのですが、バラックが左手でポドルスキーを押したようです。
後でバラックはマスコミにこうコメントしています。
「Ich habe ihm was zu taktischen Dingen gesagt, die ich als Kapitän ansprechen muss. Es ging um Laufwege, eigentlich nichts Besonderes. Aber er war mit der Kritik offenbar nicht einverstanden.」
「Auf dem Platz darf uns so etwas nicht passieren, das wirft ein schlechtes Licht auf uns. Und handgreiflich darf er auf keinen Fall werden. Auf dem Platz hat er das zu machen, was ich als Kapitän sage. Alles andere kann man anschließend regeln.」
僕はキャプテンとしてアドバイスしなきゃならなかったんだよ。
戦術的な指示をしたんだ。だけど彼はその批判に同意しなかった。
でも、僕、キャプテンだし」

●そしてかっとしたポドルスキーは右手を上げ、バラックの左の頬にビンタ。
それについてのポドルスキーの説明は
「Das passiert halt mal auf dem Platz. Für mich ist das abgehakt. Solche Dinge werden bei mir intern geklärt. Man konnte sehen, dass ich auch jemand bin, der Emotionen zeigen kann. Wir sind Profis genug, die Geschichte intern zu besprechen.」
我々は歴史を協議するに十分にプロである…
ピッチじゃ良くある事じゃないか。もう済んだ事だよ。といいつつも、
つまり、まぁ、余計なお世話だ。俺だって同等に代表長いんだぜ。という感じ?

バラックはしばらくびっくりしてぽかんとしていたので、事態が把握できなかった。
というのがバラック「らしい」ですね。
セスクに唾を吐きかけられた時もぽかん、としていましたし。

●メルテザッカーがポドルスキーを押さえます。
放っておくとトラブルが大きくなると思ったペア・メルテザッカーが止めに入ります。
「Ich hatte bemerkt, dass es da hagelt zwischen den beiden. Das war eine lautstarke Meinungsverschiedenheit. Ich konnte nur die Aufmerksamkeit der beiden erzielen, in dem ich selbst laut wurde. Deshalb bin ich lautstark dazwischen gegangen」
意見が対立して、お互いに非難していると気づいたので、とにかく割って入ったと言っています。
意見の食い違いと言うのはあるものだけど、でも慎重にならなきゃ、と
暴力が嫌いなメルテザッカーは中堅ということもあってか、まっ先に駆け付けたのでした。
「Für uns als Mannschaft ist es wichtig, dass wir aufeinander aufpassen, auch in so einer Situation, wenn es Meinungsverschiedenheiten gibt und dann muss man auch mal dazwischen gehen」(kicke誌に対するコメント)

●今度はラームがバラックをなだめます。
ラームもやはり、最初は口論だったんだけれど、と言っていました。
ピッチで放っておけないし、とにかく止めた。という事のようです。
「Es war erst ein Wortgefecht. Was dann passierte, gehört nicht auf den Platz. Deshalb bin ich dazwischen gegangen, habe gesagt: ,Schluss damit!’ So was klärt man intern und nicht so auf dem Rasen.」
一時はパラック批判もしていたラームですが、
最近は若手とも親しく接するようになったし、キャプテンらしくなったと
「シュテルン」にも答えていたように、ちょっとはバラックに歩み寄っている気がします。

●ヤバい、と思ったレーヴがポドルスキーを下げてトロホウスキーと交代させ、その場は終わり。


で、結局はあの後、カーディフのホテルで監督、マネージャー、当事者の他に
コーチ陣も加わって話し合い、納得して解決したと発表されました。
「Das ist eine Situation, die passiert öfter auf dem Platz. Wenn er anderer Meinung als der Kapitän ist, können wir das nach dem Spiel klären, aber auf dem Platz hat er erstmal das zu machen. Er war leider anderer Meinung; und dann noch handgreiflich zu werden ist nicht schön", erläuterte Ballack seine Sicht des Vorfalls」
(ビアホフのコメント)

監督もビアホフもバラックを支持し、
キャプテンであり経験豊富なベテランのバラックの戦術的指示は聞かないと、
とポドルスキーにさとして終わり、ドイツサッカー連盟からも
ポドルスキーには一切の罰則はなし、とのアナウンスもされました。


ドイツ大手の週刊誌「シュピーゲル」は、あまりこの話題を論ずるのも馬鹿らしいと思うのか
「BACKPFEIFEN-AFF\RE Ballack bleibt Boss im Team」
http://www.spiegel.de/sport/fussball/0,1518,617048,00.html
で、バラックはいまだボスであり続けている、と断じています。
バラックのマスコミへの対応が、ポドルスキーのそれより大人だった、
この2試合で、新皇帝と王子のどちらがドイツに君臨しているかはっきりした、
72分に交代させられたのは誰だ?と言う事から結果を導いたとのことです。

このリングでは誰がボスであるか。
ミヒャエル・バラック。
さもなければ誰でもない。


しかし、まだあちらこちらのフォーラムで話題になっていますね。
「ビルト」のサイトでやっている
「ポドルスキーに罰則なしでいいのか?」というアンケートでは、
現在、32,000人が投票を行っていて、その62%の人が
「いいえ、 レーヴは何らかの対処を示さねばなりません」と答えています。


同じく
POLDI GEGEN BALLACK - DER OHRFEIGEN-SKANDAL
Warum bestraft Löw Poldi nicht?
http://www.bild.de/BILD/sport/fussball/nationalmannschaft/2009/04/03/lukas-podolski-ohrfeigen-skandal/warum-wirft-jogi-ihn-nicht-raus.html
「なぜポドルスキーは罰せられないのか」という記事では、まさにこの疑問を取り上げています。

クラブチームで同様の事が起こった場合はプレーヤーは罰金ものです。
しかもポドルスキーは前科がある。(2007年1月、バイエルンのマルセイユとのテストマッチ)
バラックは昨日「大目には見られないよ」と言っているのに、
これで問題は終了、すべて解決と語り、5月のアジア遠征に帯同させないなどの罰則をしない
レーヴ監督と首脳陣としては、きっとこういうつもりなのだろう、と論じています。
結論:ナショナルチーム内での対立は避けたい。
だからクラニーは素早く処理された。

第2の理由:今のドイツにはストライカーが居ない。
 →ゴメスはダメだ。ポドルスキーはまだ必要。と思っている。

第3の理由:当日の夜、ポドルスキーは謝罪をした。
 →しかし、インタビューしてみると、どうも彼は口先だけで、反省はしていない。


以前にもいざこざを起こした2人です。
(チーム内では私語も少なく、とっつきにくいバラック。
ポドルスキーについての苦言をマスコミに語った為、ポドルスキーは
代表で顔を突き合わせてたんだから、直接言ってくれよー。と文句。)

このところ、何も面白いネタがなくて記事が書けなかったのはドイツのマスコミも同じ事。
スキャンダル好きなマスコミはまだまだ煽り続けるようです。



※蛇足ながら、32,000人中の62%に与した私の意見はやはり、
きちんと謝罪を公表させるべき。です。
以前、監督を批判したバラックは「本来ならキャプテン剥奪ものだぞ」と
連盟から叱られ、謝罪をさせられたのですから、
今回も同様にポドルスキーには公に謝罪をさせるべきでしょう。
……でないと、次は自分がボスだと増長しそうですから。

きっと、クローゼだってバラックを支持すると思います。



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投稿者 kota : 2009年4月3日 16:09
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<注:PC閲覧&プロレスファン推奨記事>独完勝も内紛バラック殴られた/W杯予選<W杯欧州予選:ドイツ2??0ウェールズ>◇1日◇4組◇英カーディフ ドイツが盤石の戦いぶりの一方で、主力同士の対立が露見し...

サッカーの都 : 2009年4月4日 00:37

コメント

謝罪したとかしないとかが問題ではなく、
ルール上は敵・味方関係なく殴った時点で退場

投稿者 ボスを : 2009年4月3日 16:36 

ボスをさん、いらっしゃいませ。
確かに謝罪したとかでなく、
きちんと監督に処罰してもらいたいと思いました。
まぁ、審判が命令を下せなくとも、
結果的には退場となったのではありますが…
どうもみんなポドルスキーには甘いようです。

投稿者 kota : 2009年4月3日 22:25 

監督がすぐにポドルスキを下げたのは正解ですね。
殴ったのが審判にバレたなら
選手交代の前に退場処分の筈ですから。
本来こういうケースではUEFAかFIFAが
きちんと出場停止処分を下すべきだと思いますがね。

投稿者 ボスを : 2009年4月4日 03:30 

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